SABICイノベーティブプラスチックス、非臭素・非塩素系難燃 ポリカーボネート フィルムが 電気電子機器メーカーにおける環境保護性能の向上に貢献

SABICイノベーティブプラスチックスのスペシャリティフィルム&シート部門のグローバル マーケティングディレクターであるレンナード・マーケスタインは、「この新しいLexan* EFR フィルムは、いかにSABICイノベーティブプラスチックスがR&Dに対して継続的な投資を行い、 高機能素材の開発やシステムコストの削減という課題に取り組んでいるかを実証する好例と言えます。」 としており、加えて「電気電子機器メーカーでは、より厳しい環境基準への準拠に対応を迫られています。 私たちは、こうした課題の解決に貢献する素材技術の開発に積極的に取り組んでいます。最新のLexan* EFR フィルムは、当社顧客が競合他社との差別化を促進できるよう、環境に配慮した優れたソリューションの 開発に向けた当社の真剣な取り組みを表しています。」と話している。

環境保護性能をはじめとする様々な特性を提供

Lexan* EFRポリカーボネート・フィルムは、環境に有害な臭素・塩素系難燃剤を使用せずに優れた 難燃性を実現しており、EUのRoHSおよびWEEE 2006の規制要件を満たしている。さらに、すべての グレードはアンダーライターズ・ラボラトリーズ（UL）のイエローカードシステムに登録されている。 透明および不透明製品が利用可能なLexan* EFRフィルムは、UL 94において、380um厚以上でV-0、 125um厚以下の透明製品および100um厚の不透明製品でVTM-0の難燃性能を発揮し、TCO-99エコラベル基準 にも準拠している。

Lexan* EFRフィルムは、FRPPと比べて収縮を抑えると共に、耐突き刺し性および引張強度を向上している。 これらの特性を持つLexan* EFRフィルムは、性能を犠牲にすることなく、非常に薄いフィルムで従来の 厚いFRPPフィルムを代替することができる。また、薄いフィルムが利用可能になることで、 設計者はこれまで以上に薄型で軽量な家電製品を設計できるだけではなく、必要な素材使用量を削減する ことでトータル・コストの低減が可能となる。この新しいフィルムは、低吸湿性、高耐熱性 （ガラス転移温度は170C）に加え、優れた耐電圧を示す。主な用途として、電子回路、プリント基板、 ディスクドライブ、キーボード、インバータ向けの絶縁フィルムに加え、各種アダプタ、打ち抜きスペーサ、 ラベルや保護フィルムなどがあげられる。

またSABICイノベーティブプラスチックスでは、他にも電気電子機器向け素材として、 優れた耐電圧、高耐熱性や耐薬品性を持つウルテム*（ポリエーテルイミドPEI、Ultem*） フィルムを提供している。これらNoryl*およびUltem*フィルムは、ドイツの「ブルー・エンジェル」、 日本の「エコマーク」、北欧の「ノルディック・スワン」やスウェーデンの「TCO-99」といった 各種エコラベルの認定を受け、さらにVDE（ドイツ電気技術者協会）燃焼試験に合格しIEC 950（UL1950） 基準に準拠している。

* SABIC Innovative Plastics IP BV の商標です。